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退行催眠と心理療法 Ⅲtaikou4.jpg

 あまりにも日常的で意識していない“トラウマ”
 トラウマと呼ばれている心の病の原因は、記憶上で認識しやすい内容のものは少なく、深層心理学の知識が多少あっても、本人が自ら気づけるほど容易なものとは限りません。
 また、トラウマを作っている原因となっている出来事(エピソード)は、思い出しにくい状態になっている場合もあります。
 これを記憶の抑圧と呼んでいます。人は苦痛となる過去の出来事の記憶を、いつまでも意識上に存在させていたのでは耐えられないのです。ゆえに、記憶で苦しまないように、無意識の世界に追いやって(抑圧して)しまうのです。
 この抑圧された過去のエピソードが、たとえば、親との関係であったとすれば、それがトラウマだと本人は認識できない場合が多いのです。それはあまりにも日常的な出来事であり、子供時代の環境として受け入れざるをえなかったからです。
 子供時代の成長過程の幼い状態において、的確な判断や批判の能力はまだ確立されておらず、自分が受け入れざるを得ない状況の中で我慢して過ごしています。それが将来、どのような影響を及ぼす結果を生むかなど、知る由も無いのです。

 無意識からの甘えの要求
 幼い時に親に受け入れられた子供は、甘えの欲求を満たすことができて成長しますが、そうでなかった子供、特に、甘えることできなかっただけではなく、それを放棄するように仕向けられていった子供は、自己のアイデンティティーが育たないので、自己存在感が欠如し自己の価値が分からなくなっています。 
 自己不適格感を引きずり、大人になっても無意識からの甘えの要求に苦しむようになります。そして、自分の中の甘えの要求を悪いものとして排除(抑圧)してしまおうとして、生きている実感を失ってしまうようなことさえおきます。
 こういった背景が原因となっている心の病を治していくためには、本当の自分を知る必要があります。幼児期の自己形成の実態を、客観的に把握する必要があります。そのためにも、自分が親に受け入れてもらえなかったという現実を直視し、自分自身の心に形成されている内容を、正しく把握することが必要なのです。

 錯覚した願望
 子供時代の心理的抑圧によって、自分は十分に親に受け入れられたと勘違いしている相談者もいます。子供時代の親子関係で不満はなかったと、本気で思い込んで主張する人も多いものです。自分でそう思い込んでいるので、普通のカウンセリング的な会話では、幼いころの心理的実態に気付かせることはできません。
 相談者の無意識の扉を開き、そこに抑圧されている辛かった子供時代の心に触れるための、退行催眠による的確な心理療法が必要となるのです。
 子供は親の期待に応えようという自覚がなくても、無意識のうちに親の期待を自分のなかに取り込み(内面化し)自分が望んでいることだと錯覚するものです。親の期待を、自分が望んでいることと“信じ込んでしまう”傾向があります。
 これも親に自分が受け入れられ、甘えの要求を満たしたいという、無意識の誤った生存戦略ともいえるでしょう。

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