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恋愛についての深層心理・・・・・・書籍「心の病は治せる」からの抜粋。

恋愛についての深層心理 

恋愛で苦しむ若い女性を想像してみてください。…   LinkIcon書籍「心の病は治せる」書評

 彼女には3年間交際している彼氏がいます。そろそろ結婚のことも考える間柄になってはいるものの、彼の方は結婚には積極的ではなく、家庭を築くための経済的基盤も出来ていません。彼女は自分の幼いころ、母が働いていて寂しい思いをしてきていました。

 ある日、自分が子供を生んだらその子がある程度大きくなるまで、専業主婦でいたいと彼に伝えました。しかし彼の返事は「自分だけに働かせないでお前も働け」というものでした。

 その後、機会があるごとに彼と将来のことを話し合いましたが、ことごとく彼女の期待に反するものばかりでした。しかも、彼はこっそり経済力がある女性と付き合っていることも判明したのです。

 やむなく彼女は、彼と別れる決心をしますが、どうしても別れることが出来ないのです。自ら別れを告げても、「彼が気づいていない心情を、わたしが埋めて支えてあげなきゃ」とか「彼にはわたしが必要だから、いったん自分が我慢すればそのうち分かってくれる」とか考えて、妥協案を携え、彼の元に戻ってしまうのです。

 「それではだめだよ!ちゃんと将来のことを考えて、自分を大事にしなくっちゃ!」、「あなたを大事にしないような、そんなつまらない男はほっときなさい」・・・と言ってしまえば、単なる人生相談になってしまい、彼女の深層心理は見えてきません。彼女の深層心理には、幼児期からの“愛に飢えた心”が背景に関わっているのです。

 彼女は幼いころから母親の愛情を強く求めていました。母親にかまって欲しく、母の関心を引くための自己犠牲ともいえる我慢と努力をして育ちました。一心に母親を追い求めたのです。母親から見捨てられることを恐れて育ったのです。

 そういった心情から、彼との別れにおいて、たとえ自分が別れを宣言したとしても、実際に彼が自分のもとを去ってしまうのは耐えられないのです。母親に見捨てられまいともがいてきた心の傾向が、彼が去っていくことを受け入れさせないのです。

 子供のとき母親に、自分が価値ある存在であると思わせたかったように、彼との関係においても、彼が自分と別れられるのは、彼にとってこれまでの自分が大して価値がなかったからだと思えて苦しむのです。自分の将来の人生を大事にすることより、トラウマにより発した目先の苦痛を無意識に避けてしまうのです。

 自分の中に沸き起こってくる気持ちを、どうしてもほっておけなくて苦しみ、自分のいまの気持ちや考えを何とかして理解して欲しいと願うのです。子供のころ親に対して悶々として抱いていた同じ感情が、打ち消しても沸き起こってきて苦しむのです。

 自分の心が、子供の頃のトラウマにより形成された、単なる条件反射として働いているにすぎないのだという理解ができないので、結婚する価値も必要もない相手だといくら理性で彼の存在を打ち消そうとしても、どうしてもできないのです。自分の中に無意識から生じる、子供のころと同じ感情があまりにもつらいので、その感情を鎮めるために、相手との関係を修復することを優先してしまうことになってしまうのです。そうして、安心するのです。  ( 以下 略 )